丸七ホーム株式会社主催 講演会「言いたいことが伝わる会話術」報告

丸七ホーム株式会社主催 安全大会・研修会
日時:令和8年5月28日 (木) 14:00-16:00
会場:グリーンパレス春日井1階 会議室101

春日井市に本社がある住宅建設会社の丸七ホーム様より依頼をいただき、安全大会・研修会での講師として90分程お話をさせていただきました。今回は二度目のご依頼で、杉山浩子社長の要望でコミュニケーションスキルアップをテーマに、会話術の基本的なテクニックについて語らせていただきました。

建設業界では、ここ数年コロナウイルスの影響や国際情勢の変化による資材価格の高騰、少子化と人材の流動化による人手不足などで大変厳しい状況が続いています。厳しい経営状況が続くと、社内および関連企業とのコミュニケーションにもマイナスの影響が出てきます。国際情勢に左右される経営環境は、企業一社や個人がどうにかできるものではありません。経営者と社員、そして関連企業と協力して、この荒波を乗り越えるには、共通の認識に立ち、協力して時代の変化に対応するしかないのです。しかし、会話が不十分で誤解を招くようでは、相互不信から不本意な道へ進むことになってしまいます。SF映画の世界とは違い、超能力やテレパシーが使えない現実の世界では、意思の疎通を図るには、しっかり伝わる会話術を身に付けることは必須スキルとなります。

コミュニケーションスキルとしての会話術についてですが、実は、私達は伝わる会話術をしっかり学ぶ機会があったのか? と検証してみると、家庭教育においても学校教育においても、ほとんど無いのが実情です。
義務教育で9年、高校、大学まで入れれば16年もの間、教育機関に子供を通わせているのですから、どこかでカリキュラムに含まれていて、しっかり学んでいると思うのは自然な認識です。しかし、現実は学習指導要領に示された内容を先生達はこなすのみで、将来にわたり生きる力となる、人前で話すこと、伝わる文章の書き方について、そのスキルをしっかり学ぶ時間は教育カリキュラムには設定されていません。各教員も、それは自分の仕事では無いと思っています。

学校では、クラス全体の前で発表したり、レポートを提出したり、話すこと書くことが課題ごとに要求されます。児童、生徒、学生はその課題に取り組んでいるから、話すこと書くことのスキルは自然と身に付くのではないか? とのご指摘も当然あると思いますが、会話のスキル、文章のスキルには学ばなければ身に付かない内容がたくさん有り、ただ漠然と目的意識無しに課題に取り組むだけでは、スキルの獲得は期待できません。

教員側は課題を出して、発表させ、書かせます。そして評価します。しかし、どうしたら上手に人前でしゃべれるのか? どうしたら伝わる上手な文章が書けるのか? について事前に教えることはしません。評価する必要があるから、発表させ、書かせるだけなのです。
教師も、過去に話すスキル、書くスキルを学んだ経験がありませんから、そもそも教える発想も知識も技術も持っていないのです。

ほとんどの人が今まで学んでこなかったのですから、人前で話すこと、文章を書くことに苦手意識を持つのは当然です。しかし、「人生100年時代」と言われ、リスキリングが求められる時代です。年齢や職業に関係なく、一生涯にわたり必要となる、人前で話すスキル、良い伝わる文章の書き方を学ぶ意義は大いにあるのです。

以上ことを踏まえて以下の内容で講演させていただきました。

テーマ:「言いたいことが伝わる会話術」-武器として使える戦術的会話術-
内 容:
1 会話術は誰もが必要とするスキル
(1)人生に必要な2つのスキル
(2)人前で話すスキルの課題
(3)緊張の恐怖克服法
(4)会話術3つの前提条件
(5)会話術3つの要素
2 話の構造(フレーム)+声の使い方
(1)伝わらない話し方リスト
(2)会話術3つの要素を意識して使う
(3)余分な部分をそぎ落とす  演習「20秒自己紹介」
(4)伝わる構造を利用する
(5)3×3ポイント法
(6)SDS法は「要点」を印象づける
(7)PREP法は「結論」を重視する
(8)PREP法は「説得力」を与える
(9)DESC法は「選択」を重視する
3 会話術の目的は良い人間関係づくり
(1)フリーズからプリーズへ
(2)依頼を上手に断る話術
(3)口から出た言葉は消せない?
(4)人生最強ワード
(5)私達は誰と何と戦っているのか?

会場には、丸七ホームの社員と関連会社の方などを合わせて約60名以上が集い、熱心に私の話を聞いていただきました。
閉会後に、今回初めて参加された方から、「安全大会ということで、ただ単に労務災害防止の啓発行事と思っていましたが、すごく実になる楽しいお話しが聞けて良かったです」との感想をいただきました。また「今日聞いた会話術を使って、妻との関係をもっと良くしたいと思いました」など、さっそく実践する気になっていただけた方もいて、講師として実際の行動に結びつく仕事ができたことを嬉しく思いました。

会話術は単にテクニックだけを磨くだけでは不十分なのです。伝えたいことをしっかり相手に伝え、納得してもらうためには、テクニック以前に段取りが重要です。よく「段取り八分」という言葉がありますが、話を聞いてもらえる状況を生み出す。また、話を納得してもらうための条件付けなど、しゃべりのテクニックとは違った次元での仕事が結果を左右します。

ひらめき創造研究所では、会話術の講座を3部構成で設定しています。初級としての会話術テクニック編、中級としての会話術段取り編、上級としての突破力あるプレゼン編の構成になります。この三つの講座は不可分の関係にありますので、今回参加していただいた方には、残り二つの講座も併せて聴いていただけるご縁があればと思っています。もちろん、それぞれ独立した講座として成立させていますから、どれか一つでもスキルアップの助けになるとは思います。

最後に、講演で提示した、人生最強ワード「アドバイスください」のお言葉を丸七ホーム社長よりいただき、「こちらこそ、アドバイスをお願いします」と返答させていただきました。この一言が言える経営者は、そう多くありません。
本当の一流の経営者は驕りの恐ろしさと、優秀な部下を大切にすることの重要さを知っています。部下にアドバイスを求めることができる経営者は、真の賢者になり得る可能性を持っています。
丸七ホーム社長の言葉一つで、自分のできることで精一杯協力、応援させていただきたいという気持ちになりました。私が講演で語った言葉で、私自身の心が動かされたことに、ちょっと不思議な感覚とともに嬉しい気持ちで帰路につきました。

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